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時は進む。
一三七回目の時空間凍結魔法。
黒斗が死んだ回数は一三七回。
「フッ!」
息を鋭く吐きながら、ルシフェルが繰り出す轟拳を避ける。
左ステップで横を抜け、右ステップで真後ろに移動。
裏拳が迫る。
トンッ――と、地面を蹴り、拳の軌道を先になぞるかのように力をいなす。
右腕でルシフェルの拳を防ぎ、足りない力は黒の本質でカバー。
それでもルシフェルの力は膨大で、いなし切れなかったパワーが黒斗の身体を突き飛ばす。
地に着けた足に踏ん張りを効かせて押し飛ばされる身体を無理矢理止めると、僅かに溜めを作った。
時間にして一秒もない、本当に僅かな溜めを終えると、黒斗は迷いなく直進を開始する。
「馬鹿の一つ覚えだな。もう一○○以上も繰り返してんだろ、それ」
直進してくる黒斗を見据えて、ルシフェルは右腕に力を込めた。
全力の一○○分の一にも満たない拳を放つ。
されど、威力はプロボクサーの一撃の一○倍以上。“神の肉体の一端”の神の拳。
それを一発だけでなく、瞬間的に何十発も放った。
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