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「ふ、ふははははっ!合格だな。お疲れさん!」
と、ルシフェルが黒斗の背中を叩く。
ルシフェルからしたら労い包みで叩いたのだろうが、黒斗は思いっきり吹っ飛んだ。
わははがはは、と笑いに笑い、ルシフェルはエレナと月島が待つベンチへと歩いていく。
「痛てて。ホントに力強すぎだぜ」
軽く三メートルは宙に舞った黒斗は、真っ先に落ちてぶつけた腰を擦りながらぼやく。
ぼやきつつも立ち上がり、エレナたちの下へと向かう。
どうやら月島が昼食を用意してくれているらしい。
あの風呂敷の中身は重箱のようだ。
せっせと縛った風呂敷を解きほぐす様は、可愛らしくもあった。
「さーて。動いたら腹減ったし、たっくさん食うぞー!」
意気込みながら身体を延ばす。
ゆっくりと歩いて、月島の作った昼食の中身はなにかなーと、思考する。
距離はおよそ一五メートル。この距離の間、期待に胸を膨らませ、まぁ月島は料理上手いからきっと期待は裏切らないと思うぞー、とか考えていた。
考えていたのだが、
「ちったぁ強くなったカ?黒の本質ヨォ」
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