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「早くしろよ、いつまでもこんな時間に電気つけてっと警備員の人来ちゃうからよ」
「おう、ちゃんと見張ってろよ、それと晃仕事しろぉ」
『暇』
俺はもう一度外を見る。今日は綺麗な三日月だ。
「・・・・しっかし、マジでなんかわかんのかよそんなんで」
「この探偵「O」をナメるなよ?捜査の第一歩は現場の遺留品捜しから・・・・」
『探偵「O」ってなんだよ』
「オニギリのOだ」
『今日は何か寒いな』
オニギリと口論になりながらちらっと廊下の方を見る。
カズ(ちっ・・・・それにしても・・・・夜の学校って昼間とはまるで別の場所だな、何が棲んでてもおかしかねぇ・・・・夜の世界・・・・)
『ビビり』
俺がカズの耳に息を吹き掛けながら言うと、カズはビクリと反応した。
「うぐっ、は・・・・早くしろよ~~~オニギリィ・・」
「くわっ!!」
「なにっ!?」
いきなりオニギリが大声を出したせいか、またカズがビクッと反応した。
『やっぱりビビり』
「うるせぇ、で、なんだオニギリ」
オニギリはこちらをちらりと見て
「・・・・カズ!!とうとうみつけたぞ手がかりを、ジッチャンの名にかけて」
〔あ・・・・やっぱりパクリなのね・・・・〕
ゆっくりとカズはオニギリに近づく。オニギリは地面を指差す。
「・・・・・・・・ココだけじゃねぇ・・見ろ!!」
地面から上に顔をあげると部屋中に轍があった
「『あぁ、とっくに気がついてたよ、そんなモン』」
俺とカズはあっさりと言った。
「つーかおまえ今気がついたの、まさか、ダッセェ~~~~」
「ならさっさと言えよこのヤロウツ!!!」
オニギリはぐりんと顔を赤くしながら振り返った。まぁ恥ずかしいよね(笑)
しかし、直ぐにカズが静かにしろっ!と言い、俺は近くにあった物を収納できる場所に入る。
数秒後にパタパタと小走りする音が聞こえて来た。
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