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「この戦・・て言うか、本来パーツ・ウォウって言うのはさ。挑戦者にすごく不利にできてるの。必ず相手の縄張り内で戦うことになるから」
一度冷静にイッキを見て続ける。イッキはまだ真剣にトリック・パースを見ている。
「コースの設定や、カベのデコボコ、配管・手摺り・材質・雨樋の配置・・・・いくら今回の戦場が、通いなれた学校だと言っても・・・・イッキはそういう空間の道、ゼンゼン知らないでしょ?」
イッキは何も言わずトリック・パースを見ている。
「・・・・・・・・ん?」
私は下を見ながらいう。
「・・・・それでもやるの?パーツ・ウォウ・・・・・・・・!?」
いつまでも返事が無いので、イッキを見ると、両手をトリック・パースの上に置き、ただ黙って見ていた。
「・・・・・・イッキ!?」
何かに集中しているようで、またも返事が無かった。なので私はイッキの耳を掴み・・・・
「ちょっとイッキ!!聞いてんのっ!?」
大声を出す。
これでやっと戻る。
「・・・・・・アレ?」
「どーしたの一体?」
「いや・・それよりリンゴ」
イッキは真剣な表情で言う。
「どうやら俺がまさに真の天才だと証明されたようだぜ」
こういう所が惜しいよね、イッキって
「勝利の女神は・・・・ココ!!ラーメンの中にいる」
・・・・・・・・
「はあ!?ウソ!」
回想終了。
『勝利の女神・・・ねぇ。それで仏茶にラーメンやってんのか』
「本当に何でラーメンの中?ありえないよ」
『リンゴ・・・変な勘違いしてない?』
は?とリンゴが聞き返したが、俺が当日になったら分かるよ、と答えると頷いた。
「・・・・いいのかなァこんなんで・・・・ワカンない。ラーメンばっか作っててロクに練習もしてないのに」
『まあまあイッキを信じようぜ』
「ハア・・・・それにもうすぐアレもできあがるっぽいのになァ」
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