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「WU~~~~翼の折れたエンジェ~~~~ッ」
音痴な歌声が街に響く。
歩いていたのは晃とオニギリ、カズだ。
晃はあの一件から三人と仲良くしている。
「やめろよオニギリ」
『どこの超音痴破壊兵器だソレ』
「離れて歩け、チワ太郎、デブがうつるぞ」
チワチワ
「うっせえな、テメーラこそ俺の路上ライヴのジャマをすんなヨ、カズ、アキラ」
・・・・・・・・
「・・・・暇だね」
「『うん。』」
「東中ガンズが解散・・・・つーか活動休止して、こっち・・・・俺らマジなんもすることねーもんな・・パチでも打ちに行っかぁ・・・・」
晃は東中ガンズの事は事前に聞いていた。
すると、オニギリがいきなりある一点を指差す。
『自動販売機?飲み物飲みたいなら買ってこれば?奢らんぞ。』
しかし、オニギリは顔を横に振り。
「樹だ。」
もう一度見てみると、確かに、樹が自動販売機の前をうろちょろとしていた。
すると、樹がいきなり地べたに横になり、必死に自動販売機の下に手を入れて探っている。
俺達は自動販売機に着くと、樹は子供の様な、笑顔で右手には十円があった。
「「『うわぁ・・・・・・』」」
「「イッキ~~~~ヤメロヨ~~~~」」
二人は悲しそうにイッキを見つめていた。
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