三人前の誇りと1%

10/10
102人が本棚に入れています
本棚に追加
/67ページ
「YOYO!!さすが汚いよねションベンガラス!!」 実際汚くないんだがな。ルールに違反してないし。 「来ますね、彼の力が」 スピット・ファイアが下のバトルを見ながら言う。その見下ろす風景は実力をあらわすような物だった。 「重戦車形態!!」 ギャラァァァァ 走る時の音は、正しく、戦場を駆け巡る兵器、戦車の様だ。 俺達王としてはただの小さなハードルだ。 しかし、今のイッキとしては俺達のハードルより、遥か高い壁なのだ。 今のイッキはただその壁に苦戦するヒヨコでしかないだろう。 今は・・・・・・ 「ナメられているなァ・・・・・・・・これどういうコト?まさかコレが君の本気だなんてコト・・・・ありえないよね?」 第二校舎に入り、その戦いはドンドン進む。 御仏一茶の圧倒的な強さで・・・ しかし、それは見る者によって違いが出る。 もがくだけのヒヨコが成長する・・・そんな光景が・・・ その頃、校舎ないでは。 「ぶひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ」 理科室から侵入し、反対側の窓。つまり廊下側の窓が黒豚によって一つ一つ割れて行く。 俺を狙って。 「オイッ。ハエが止まんぞコラァッ!!」 俺は確かにA・Tの初心者だ。だけど、俺には生き残る方法が一つある。 “策” 俺は教室から一つ椅子を拝借して、窓を黒豚に向けて割る。 「うっ」 「ははは見たか秘技、ガラス吹雪っ!!」 怯んでる隙に!コレだっ!! 非常ボタンを鳴らし、ある物を起動させる。 ガアッ。勢いよく警報と同時にシャッターがおちてくる。 (防火シャッター!!コイツまさか初めからコレを狙って僕を校舎中にっ・・・・・・・・!?) あばよ、ブタ!! 視点切り替え。 「あの仏茶君がこれで終わる訳がない」 校舎ないから鈍い音がする。 仏茶からして防火シャッターをぶっ壊したのだろう。 スピット・ファイアは目を閉じ、言う 「Fクラスのライダーがパーツ・ウォウで、上級クラスのライダーに挑戦して、勝った確率は、たった1%!!わずか・・・・たった1%しかないんだ」 『それをひっくり返す。俺はヒヨコにかけるな。ヒヨコならまだ成長する姿があるから。』 鷹になる姿があるから。だからこそ勝負という物には番狂わせがある。
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!