AIRGEAR

ファッツ・仏茶

『つながったかよ、サイト』

｢バッチリ！！･･イッキは？｣

｢出前に行った｣

『――で？････どう？』

｢まちがいネェな、高校の先パイが話してんのチラっと聞いたトキあったんだよ｣

カズの顔が、暗い部屋の唯一の光に当たりあやしく見える。

｢やっぱりあったぜ！？タダでパーツを手に入れられる方法が････！！｣

『パーツ・ウォウ、パーツとパーツ、････もしくはパーツとエンブレムを賭けて戦う、暴風族同士の賭けバトルだ』

｢詳しいな、流石趣味にしてる訳だ。｣

『ちょっとな』

｢････ちっ････････ホントはこんなウメェ話、イッキに教えたかねーけどヨ｣

｢････････へ････へへ････っ｣

｢カズ････もういいじゃねーか、ガンズのコタァ･･カラスにおいてけぼりくらった子犬の気持ちもわからんでもねーが･･｣

｢るっせーな｣

顔を赤くなりながらオニギリを睨む。

｢やっぱりイッキは、ラーメンの出前より、こっちの方が似合ってるぜ｣

｢――あっ！！ちょいタンマっ、今のっ････｣

｢おっ！！スゲ、こいつ････Ｅランクのくせに、ホイール賭けてやがるよっ、一番たけーパーツなのに･･｣

｢ちげーよバカこいつ見たトキねーか？｣

『俺知ってるよ････確か東中の生徒―――･･』

｢｢マジ？｣｣

『御仏一茶、5組の奴だ･･････確かあだ名が″ファッツ・仏茶″』