現代怪異遭遇少年奇譚

ある日部屋の中で吸血鬼に出逢った

あれ絶対ガラスやらなんやら砕けた音だよな。
片付けたばかりの部屋に不法侵入者か？
ルパ○か？
完璧な戸締まりの隙をつかれたのか？

だとしたら次に俺のこのピュアにクリスタルな心が砕ける音がする番なんだがいやまてまて、可能性を捨てるな。
かもしれない運転だ、今の音はアレだ。

昨日買ってきたジャ○プには何らかの化学製品が何らかの要因で染み付いていて、部屋を漂う何らかの気体と何らかの化学反応を起こし爆発したのかもしれない。

その爆発音が俺の部屋の構造とが奇跡的なハーモニぃを奏でてあのようなガラスと心が砕け散る音に似た反響音を醸し出したのかもしれない！

などと無駄に長く意味不明な現実逃避をしながら部屋の扉に手をかけた俺を待っていたのは。

紅いマントを羽織った一人の少女だった。