10人が本棚に入れています
本棚に追加
髪は金、眼は紅、赤いマントの下には黒い肌着を着用した13、4歳の少女。
とまあ本当につらつらと特徴をあげるとこんな感じになる。
だが正直な話、僕が今眼にしている少女の容貌の3%も伝わってはいないように思う。
本当に筆舌に尽くし難いのだが、諦めたらそこで試合終了だそうなので少しばかり頑張ってみることにしよう。
【月明かりを受け輝く金色の髪は風の流れを体現するかのようにたなびき、白く透き通るような肌はまるで西洋人形を彷彿とさせる。
夢や幻想を体現したような少女。
そんな彼女を装飾するのは深く澄んだ、それでいて爛々たる眼光を放つ紅い瞳。
それは賢者が決して手に入れることのできなかった幻の宝石を連想させ、妖美な魅力的で溢れている。
彼女は佇む。
ただそれだけなのに、辺りからは現実味が失われ、絵画の中に入り込んだような錯覚に陥る。
それだけのナニかを、彼女は備えていたーー】
うん。自分でも意味わかんない。
分かりやすく言うと、ロリでコンな紳士が狂喜乱舞するような感じ。
僕にもこう、グッと込み上げてくるものがあるんだよね。
…とここまで彼女に対し賛辞を送り続けてきたわけだがもう限界。
事の顛末を語り終えた今、そろそろツッコミをいれたい。
家をぶち壊して不法侵入したあげく部屋が汚い奴はクズつまりお前はクズなんだよこのアホーざまーみろーボケーなんて抜かしやがったのだ。
どんな美少女だろうと聖徳太子だろうと許される所業ではない
僕は怒りに任せるがまま、少女に向かって叫んだ。
「へいゥぁっ!」
妙な奇声しかでなかった。
無惨だ…無惨きりみゃー
最初のコメントを投稿しよう!