3話:旅立ちと訪問者

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+.。.:*・゚☆side:??? 逃がすのか、それとも泳がせるのか…。 そんな事を考えながら、ふと目の前で不思議な色を発光している円陣に目線を向けた。 「もうすぐ…もうすぐ…」 もうすぐ、自分の念願が叶うと言うのに。 どうしてこんなにも心が晴れないのだろうか、と男は思った。 けれど、その問いには誰も答えることは無く――… いや、彼自身応えて欲しいとは思っても居なかったのだが。 広いドーム状の部屋の中、天井近くのある一点が、ボンヤリと霞んだ。 「報告を」 その霞にチラリと一瞬だけ目線を向けて、男はそう言う。 男の言葉の後に、ヒラリッと一枚の紙が男の目の前に現れ、男は切れ長の目を更に細くさせた。 「…大分て梃子摺(てこず)って居るようだな」 最もそれがあるからと言って、自分が不利な状況になるわけではない。 寧ろ…優位に立つためには好都合なのだ。 男は、くくっと喉を震わせると、暗い部屋の中で声を殺して笑った。 「もうすぐ…」 そして再び繰り返す。 もうすぐ、と。 もうすぐ――…。 .
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