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仕舞いには、腰を曲げて自分の太股を何回も叩く。
「そんなに面白いなら、笑え」
それだけをやっと吐くと、美優はさらに顔をしかめた。
と、同時にまた痛みが走る。
そして、藤沢の笑いは高みを得、出社してきた人間は何事かと二人を見てからオフィスに入る。
「もうさぁ、いい加減諦めて病院に行きなよ」
美優が視線を上げると、笑いをやっと納めた藤沢が、それでもまだ目元に笑みを残して言う。
「……恥ずかしいから、やだ」
と、また一歩進むと激痛が走り、悲鳴を上げそうになる。
眉間に皺を寄せ、顎を轢く。
じっと耐えると、患部が下着に触れてまた疼いた。
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