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「恥ずかしいっていってもさ、大事になったらもっと嫌な目に遭うよ」
「じゃあ、藤沢。あんた、いける?」
そう言うと、藤沢は吹き出し、また大きな声で笑った。
「行けない、行けない。あたしまだ子供産んでないもん」
目から涙を出して笑う藤沢に、美優が叫び返す。
「あたしだって産んでないわ!!むしろ、結婚もしてないわ!!」
「ひいっ!!」
あまりの大声に、藤沢が慌てる。
そして美優の口を塞ごうと両手を振り回したので、手に持っていたコーヒーメーカーから黒い中身がぼたぼたと廊下に落ちる。
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