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「増田さん、有り難うございます。あ、そうだ!あたし営業に行かないと!」
美優は大げさにそう言い立ち上がると、増田はそれでも美優の腕を強く掴んだ。
「営業より、病院へ行きなさい!」
勘弁してよ。
笑顔だけで済ませて支店を出ようとすると、大声で呼ばれた。
振りかえると、胸に座布団が投げられる。
「鶴岡!営業に行くなら座るだろう。小松さんの持っていけよっ」
胸にとりあえず受け止めてから差出人を目で捜すと、すぐそこに、また顔面を笑顔で包んだ南部が椅子から立ち上がっていた。
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