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「そういえば、今日チームのミーティングだったな。やばい、約束入れちゃった」
エレベーターが美優の会社の支店のある階に止まると、藤沢が呟いた。
そして鞄から手帳を取り出し、なにやらブツブツ良いながら人差し指でタイムテーブルをなぞる。
「あ、ちょっと化粧室寄っていくね」
美優は、先を急ぐ藤沢の背中に声をかけると、彼女は片手を上げて廊下を歩いていく。
もう風邪はすっかり良くなった。
だが、心は元気にならない。
どうしてこんなに惑わされなければならないのだろう。
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