其ノ序 「始まりは…」

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 「ちょ!!山本に殺されるから!!離れろ!!」 優希は緒方を振りほどく。 「頼む、杉本と幼なじみのお前しか頼れないんだよ!!」 「恋ってのは自分が主役だろ?」 そう言って優希は教室を出る。 教室に一人ポツンと取り残された。 グラウンドからいろいろな部の掛け声が聞こえる。 緒方は窓から顔を出して黄昏た。 オレンジ色の太陽が緒方の顔をオレンジ色に染める。 途方に暮れていると、聞き覚えのある声が聞こえた。 「ありゃ?緒方じゃん」 「杉本?まだいたんだ」
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