神狼

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大型犬のような唸り声が地を這うように聞こえてくる。 はぁ?この期に及んで野犬まで出てきたのかよ! しかし、この刺さるような殺気は何だ。 恐る恐る振り返るが、その刹那身体が凍りつくほどの恐怖、いやっ生まれて初めて感じる死の恐怖って奴です。 やはり野犬のようだが…デカイ! 背丈は、ぼくの、へそ位、頭をかじられたら一口で身体と頭が離れてしまいそうなデカさ! と、言えば判って貰えるだろうか! しかも、そいつ身体全体から青い光を放っている。 間違いなく只の野犬なんかじゃ無い、てか日本に!海外に!いやっ地球上に存在せんやろ、こんな犬! いやいやそんな事考えてるより、どう逃げるかが先決…とは言え、走りでは、絶対勝てる訳もなく、只、睨み合うしかできなかった。 どれだけの時間が流れたのか、実際10秒も経ってはいないたろうが、凄い長く感じる睨み合いが続く。 ガサッ ガサッ! パキッ ザッ ガサッ! しまった…目の前の敵に気を取られすぎた! 背後からも身体の肉を削ぎ落とされそうな無数の殺気が、蒼白い光と共に、ゆっくりと迫って来ている。
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