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「よし、はじめるぞ。
位置について、よーいどん!」
先生の合図で一斉に走り出した。
40分後
『キーンコーンカーンコーン』
「では、今日の授業はこれまで。」
「ありがとうございました。」
授業が終わった。走り終わった順番は・・・。
僕、杏奈(あんな)、そして慎司(しんじ)。
序盤、慎司は僕の前を走っていた。
しかし後半になってペースが落ち、結果最下位。
はっきり言って序盤に飛ばしすぎだと思う。
「やったぁ、一食分もうけちゃった♪。何食べようかな~。」
「はぁ、俺はかけそばだな。」
うれしそうに言う杏奈と対象的に、慎司はため息まじりに言った。
「だいたいお前がいなけりゃ俺が勝ってたかもしんないんだぞ。」
「あんたが雅人(まさと)に勝てるわけないじゃない。にしてもすごいわね雅人。男子だけじゃなくて女子よりも早く終わるなんて。私の考えがあまかったみたいね。」
「まっちゃん絶対本気だっただろ?」
「勝負事は本気でやるのが俺のポリシーだからな。それに今月は金欠だったし。」
「そんだけ運動出来てなんで、部活に入ってないんだよ?」
「ほんと、なんで部活入らないの?雅人なら絶対全国行けると思うんだけどなぁ。」
「部活に興味はない。」
実を言うと単に面倒くさいだけなんだけど。
「えぇ、もったいないよ。」
そんな話しをしながら校舎に入ろうとしたその時だった。
『ドーン!ドカーン!!』
突然大きな音がして僕たちはまたグラウンドに出た。
「おい!見ろよアレ!」
慎司が東のほうを指差した。
そこには半壊のビルがいくつかあった。
さっき見た時はあんな状態じゃなかった。
爆弾か何かで破壊されたに違いない。
すると杏奈が
「ねぇ、アレ見て。」
と今度は西の空を指差して言った。
空を見るとそこには数機の戦闘機が飛んでいた。
しかし日本軍のではない。
すると今度は僕らの後ろで
『ズドーン』
と何かが落ちたような音がして地面が揺れた。後ろを見るとそこには、戦車?に足が付いたような機体がいた。
「“ば、楳吻(バイフーン)”!?」
慎司が驚愕(きょうがく)の声をあげた。
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