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金曜の午後、六時間目の英語の授業。
高校生であれば誰でも一度は寝ることを考える時間、二年五組のこのクラスでは、ほぼ全員が眠りについていた。
高橋愛美は一週間で、一番教室が静かになるこの時間を気に入っていた。
集中して授業を聞けるからではない。一週間に六時間ある英語の中で、この時間はいつもプリントの裏紙に小説を書いていた。
自称"小説家志望"。と言いながら、クラスで愛美が小説を書いていることを知る人は一人もいない。
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