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あれは1ヶ月ぐらい前、1コ上の先輩達の卒業式の日の事だ。
その日俺は、何というか…ずっと好きだった先輩に告白しようとしていた訳だ。
俺に好きな人の一人や二人、居たっておかしくはないだろ?
…いや、二人はマズいかもしれんが。
とにかく、俺はその先輩に告白するため、その人を屋上に呼び出した訳さ。
「…緊張してきた」
普段なら別に二人で会うくらいどうって事無いんだがな、如何せん告白するのは生まれて初めてだったから、ガチガチに緊張していたのを覚えている。
緊張を紛らわす為に素数とか数えてたような。
そうやってしばらく待っていると、ギィと扉が重そうに開く音が聞こえた。
そこから現れたのは、待ちわびた先輩その人だった。
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