微熱、炭酸、ストロベリー。

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(にいひつ学園パロディ) 先生の居ない保健室なんて、素敵じゃんか。 春の日のぽかぽか陽気が気持ちいい、午後の授業中の事。 「よ。」 「眠…」 授業サボって体育館の屋上でひなたぼっこ。いい感じにうとうとしてたら、祐二からメールが来た。 "今保健室にいんだけどみーも来いよ。先生出掛けたからサボれるぜ!" …屋上も良いけど、先生不在とあらば気兼ね無くベッドでゴロゴロ出来る。 これはもう行くしか無いだろ。 春のあったかい日差しが心地好い眠気を誘っているという最強のコンディションでいざ、ゴートゥーベッド。 という訳で早速、保健室。 祐二の挨拶も耳に遠く「眠い」の一言で流して、さして気にしてる様子も無いソイツの腕を引っ張ってベッドに向かう。 先生居たら間違い無く俺は一緒に寝ないけど、今保健室には俺と祐二の二人だけ。 一目を気にしないとやってけない関係だから。 校内は特に。 まあ目立つ位堂々とイチャイチャしたいなんて思った事無いけどさ… 「はー…」 ソッコーでベッドにダイブ。 モゾモゾと毛布に入った。 祐二が隣のベッドから自分の分の枕を取って来て、いそいそ寝っころがって、俺に抱き着く。 「毛布は半分こな。」 男二人で一つの布団に包まってくっついて、まあなんと暑苦しい。 因みに祐二が後ろから俺を抱き込んでいる状態。手はしっかり腰に巻いて。 長身な祐二にすっぽり収まってしまうのがムカつくんだけど、自分が祐二よりデカくてもそれはそれで何となく変な感じだ。と、思う。 だって俺、一応下ですからね。(さて何の話でしょう) 「…みー、背中丸い。…マジ猫みてぇ」 学校に顔面ピアスと赤髪で来る様な俺にこんな事を言うのは祐二だけだと思う。 そしてそんな事囁きながら、背中越しなのをいい事にどさくさに紛れて項にチューなんかしてくるヤツは。 擽ったくて俺がぴく、となるのを見て嬉しそうにしちゃってる男は。 …性別に差の無い恋愛にフラグが立っちゃうのも祐二だけだなきっと。 …もしかしたら居るのかな。校内に他にも俺らみたいな人。 「…」 「可愛い」 「安眠妨害。…噛むよ」 「みーになら噛まれてぇ」 「…気持ち悪い事言ってんな馬鹿」 そんな事ボーっと考えてる内に、祐二が腰に置いていた手を制服のボタンへするする移動させてきて。 「祐二、此処学校」 「…ちょっとだけだから」 流石にこれ以上先の行為に進むのは躊躇われる。
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