微熱、炭酸、ストロベリー。

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先生が帰って来たら、他の生徒が来たら、まず「サボってました」じゃ済まされない。 取り敢えず、おしゃべりな性格のヤツにでも見られたら校内で一気に"噂のゲイップル"だ。 最近も屋上で一緒にサボった時祐二がキスを迫って来て、誰も居ないしいいかな…なんて思って油断して好きな様にされてたら、屋上にサボりに来たらしい女の子にそれをバッチリ見られたという事件があった。 その時の女の子のびっくりした後気まずそうにしながら「すいません!」なんて言いなからバタバタ走って行った後ろ姿が忘れられない。 きっと男二人がイチャイチャしてるのをマトモに見て理解もままならなかっただろう。 俺だって気まずくて仕方なかった。 祐二もきっと同じだっただろう。 以来、学校でそうゆう関係に見られる様な行為は避ける様にしてきた。 のに。 保健室、先生不在、ベッドの中(そんで俺たち付き合っちゃってる)というなんとも美味しい状況が祐二のスイッチを完全に壊しちゃってて、手元は最後のボタンを外した後。 ゆっくり、それも優しい手付きで愛おしそうに開けたシャツを捲り、素肌を指先が絡み付く様に這って来て、背中や腰が疼くのを感じる。 「…お前、何か息荒いしっ」 「…悪ィ、…興奮してきた」 「こんなトコで盛ンなーっ」 「…みー、…」 「ちょっとだけって言っただろ!」 今やただの変態お兄さんと化した祐二は、こうゆう時だけしっかり体格差を使ってガッシリ覆い被さって来て、シャーシャー喚いて抵抗する俺を諭す様に優しい声で甘く囁いて、キス。 「っン、ン…」 絡み合う感覚がどうしようも無く気持ち良くて、祐二の熱っぽい視線にがっついてるいかにも男臭いモノが交じってて、もうホントにすっかりその気だ。
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