屋上

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一馬はいつものように階段を登っていく その先に大きな観音開きの扉がある その扉を開けると爽やかな風と共に青空が広がる屋上へと出る 一馬はその景色がすきで授業を抜け出しては屋上へ行くことが多かった 「またきたのね」 屋上についてそうそう一馬は声をかけられた 声の先には腕組みをしたショートカットの今時珍しく丈の長いスカートをはいた女の子が立っている 「お前またいるのかよ」 彼女の名前は市川るみ 最近よく屋上にいる まるで一馬がくるのを待ち伏せているようだ そして一馬に何かと話しかけてくる 見た目は真面目なくせして一馬より授業に出ていないと思う 一馬は内心この女が嫌いだった なれなれしくぶっきらぼう 男っぽくて女の色気がない
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