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しかし、彼ら2人がその身に纏う雰囲気が他の者達とは違う。彼らを他者と一線を画している要素の一つだといえる。
その普通の人ならば雰囲気に気圧され、居竦んでしまいそうな2人を前に、足を組み不遜とも思える態度をエッジは取っている。
「何故、俺が命を張る必要がある?今の生活には十分に満足しているし、日々の糧も十分に足りている。それとも、そんなもの関係無しに俺が命を張る理由になるものが有るのか?単なる一庶民の俺が」
「失礼ながら、ラインハルトさん」
そういったのは文官の男。
「私達はあなたの素性に関しては色々と調べ上げてあります、一庶民等と素性をこの場で隠す必要は有りませんよ?この場には我々3人しか居ない」
エッジの表情が少し曇った。
更に武官の男が続ける。
「その通りだ、こちらも、何も知らずにお前に頼んでいる訳ではない。多少は腹を割って話を交えたいと思うのだが?」
エッジの表情は更に暗くなり、苦虫を噛み潰したかの様に奥歯を噛み締めていた。
そして、深い溜息をの後2人に向けられた目は先ほどまでとは明らかに違っていた。
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