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めっちゃ弄ばれた気分。
「ねぇ、なんでエースが泣きそうなん?」
指を摩りながら、俺の方を覗き込むジョニーに、泣いてない!と睨み返した。
するとジョニーはゆっくりと俺の頬を両手で包んで妖しく微笑んだ。
「触んな」
「なんで?」
「お前何するかわからん、ほんま嫌や」
「んー、かわいいなぁって思っただけやで?」
また可愛いだなんて、バカにすんなと言い返そうとすると、グイッと腰を引き寄せられた。
「ねぇ、かわいいで、ほんまに」
至近距離で、吐息のように呟かれたその言葉に、怒りと恥ずかしさで目眩がした。
近い、顔が、近い、…
「ちょ、ジョニー、近っ…」
「エース、ごめん、」
一瞬の出来事。
俺の唇にジョニーの唇が重なって、ゆっくりと離れた。
目の前がチカチカする。
天井がグルグル回っている気がする。
「………」
「奪っちゃった」
チカチカの中で笑顔のジョニーが見える。
俺は迷わず、目の前の股間にゲンコツを振り下ろした。
END
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