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「ちょい、手止めて!ちゃんと考えてや?」
「もー何やねん、急に」
シーツをくしゃくしゃポイッと投げたマックは、眉間に皺を寄せて、俺の顔を覗き込んだ。
「どうしたん?ジャッキーちゃん」
「ちゃん言うな。家族って言うけどさ、俺らはそんなくくりに収まってんの?って聞いてんの」
「くくり?」
今度はさっきよりも難しい顔をして、ベッドに倒れ込んだ。
「んー、そんなん言われても、わからへんわー。な?」
「もう少しちゃんと考えようやー」
そう文句を垂らし、マックの方に顔を向ければ突然に優しく塞がれた唇。
舌がゆるゆると俺の唇をこじ開けようとするから、俺はマックの唇から唇を引き離した。
「っ、マック!これやん、ちょっと考えてみて!チューーやで?キッスやで?」
こんなことが日常にナチュラルにあること自体がおかしいのだ!
そして俺たちは紛れもない同性なのだ。
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