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気付いたときには左肩を貫いている鉄の弾と、
異常な程の痛み。
衝撃でよろめいた俺はアーセナルに向かって情けなく倒れ込んだ。
「……っつ…くそっ」
ガタンという大きな音と共に床に落下したのはアーセナルが持っていた鉄の箱。
俺を体に受け止めたアーセナルは、そのままズルズルとその場に崩れた。
『っ、ひぃ』
俺を撃った本人は倒れこんだ俺を見て情けなく悲鳴を上げてピストルを床に落とした。
「っ…怪我無いか…?」
俺を受け止めたまま動かないアーセナルに声をかける。
「……………」
「…おい…?」
返事をしないその体は、微かに震えている気がする。
不意にアーセナルの手が俺の傷口に触れた。
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