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「……マックは?」
「無事やで。ジャッキーがトッポの薬で手当てしたからもう治るのも時間の問題やと思う」
「そっか……」と眉間に皺をよせて俯くから、その皺を指でグッと押した。
そんな僕を見てアーセナルは驚き顔で目をパチクリとさせた。
続けて頭をポンポンと軽く撫でる。
「眉間の皺。せっかく綺麗な顔が台無しやで?アーセナルはお父さん似?お母さん似?まぁ、どっちに似たにしろ綺麗なご両親やったん…」
途中まで言葉を言って、とっさに口を紡いだ。
「ごめ…!アーセナル、僕…!」
「…この顔も、そんなええもんちゃうで?」
また俯いてしまった。
僕はまた、いらんことを。
アーセナルのために何もできない。ただただ空回りして傷に塩を塗ってしまう。
「ほんまに、ごめん…」
アーセナルの手からから手を離そうとすると、何故かゆっくりと手を引かれた。
「え…?」
「なぁ…ガム…」
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