回想1

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そんな事を 考えている 自分も嫌だった。 「その程度?」と 思われるかもしれない。 けど自分が悩んでいる事をいじられるのが辛かった。 笑って誤魔化してても 本心は嫌だった。 笑いながら隠していた。 それから 五年生になって いじめに出会った。 いじめられていたんじゃなくて、いじめる立場。 正直その時は 罪悪感なんて無かった。 それが自分の中での 正義だと思っていた。 皆から嫌われている人を やっつけるみたいな。 それがカッコいい事だと。 靴を隠した。 傘を折った。 ゴミを投げた。 女子便に閉じ込めた。 日に日に 自分の中の何かが 熱くなっていった。 どんどん エスカレートしていって、 叩いて 蹴って 叩いて 蹴って 暴力になっていった。 ただずっと その子は泣いていました。 大人にはバレなかった。 怖くて黙っていたんだと思います。
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