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「う゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!!!」
あつしが雄叫びを上げた
そして一気にスピードをだし
駐車場を出て
一直線の道を走り出した。
信号なんて関係無し
「どこ行ってんの!?
危ないから辞めて!!!!止めて!!」
あたしが叫んでも
あつしには届かない
う゛う゛う゛…と呻くばかり
山に向かって車は走った
参道を走っていたら
過呼吸のようにまた息が荒くなって行く
「お願いだから車止めて…」
何度言っただろう…
自販機がある広い広場が見えた
「あそこに止めて!!お願い!!」
あつしは左にハンドルを切りキュっと広場に止まってくれた。
ドアを開け、転がるようにあつしは外に出てしばらくすると嗚咽が聞こえた。
放心状態だったあたしも外に出てあつしの背をさすった。
さっき食べたご飯が全て出ていった。
地面に寝転がりそうなあつしを必死で引っ張り車に乗せた。
あつしは過呼吸を起こした時と同じように寝息をたてはじめ、寝てしまった。
あたしは自販機に行って水とコーヒーを買った。
そしてあつしの寝顔を見つめた。
怖い。どうしよう。
30分ぐらいたった頃、あつしが起きた。
水を渡すと一気に飲み干した。
そして…
「なんで俺らここにいるの?」
あつしはぼーっとした声であたしに問いかけた。
駐車場からの事を話すと
「お前に言われてかっとなったのは覚えてる…けどそれからは覚えてない」
あたしはもうこれは病院行ってもらうしかなないな
と思った。
今度精神科行こう?というと
あつしのお母さんが保険証を持ってるからお母さんから保険証をもらってから、ということになった。
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