運転手

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運転手

先日 妹と お墓参りに行く電車の中での事です 私達は最前列の運転手の後ろの席に座りました 視界は抜群 線路は続くよ どこまでも… 木々は 赤 黄 緑と色鮮やかに紅葉真っ盛り 空は青く澄み渡り 絶好の行楽日和 いや お墓参り 妹が突然言った 「この電車、怖くない?さっきから警笛ばっかならしてる」 私は全く気付かなかった 意識してみていると 確かに よく 鳴らしている 人や車が視界に入る時 駅を通過する時 山の中でも鳴らしている 明らか変だ 運転手を観察する マイケル ジャクソンのように 白い手袋をつけた手を しきりに動かしている 液晶画面から分秒刻みのスケジュールが次々繰り越されていく その横に 指差し確認と書いた紙が貼ってある 駅駅では駅員にビシッと敬礼 そのテキパキと作業をこなす姿に ほんの少し ときめく 私は妹に 「大丈夫よ。あんなにキビキビ仕事して、 みるからに勤勉そう。 ほら、指差し確認もきちんとしてるし…」 妹は安心したようだった 私は相変わらず運転手の動作をぼんやり眺めてた あ゛ キチンとした運転手の ズボンの真後ろ 2本並んだベルト通しが1本通ってない 「大丈夫じゃないかも…」 とっさに口からでた
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