月下に飢える(アルケイン)

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「ちょっと!!少しくらい手伝ってくれてもいーんじゃないっすか!!?」 「馬鹿か貴様、俺はお前の力を見せろと言ってるんだ」 「見せる前にぶっ倒れますって!!」 「なんだ?そんなものなのか、お前は」 「ドラゴン相手に剣1本で立ち向かうのは童話の中の勇者様だけですよ!!」 「興醒めだな……」 “グオオオオォォォンッ!!!” 「ッ──お前は、黙ってろ!!!!」 “ギャオオッ!!!” 「…ほぉ、一端の剣士ではある。弓矢も使えるのか?」 「武器なら大体ね──まぁ、アルケイン様に軽く教わっただけだけど」 「元から兵士か?」 「……さぁね。つーか、そんなこと話してる場合じゃないんすよこっちは!!!」 “グルルルル…!!!” 「あぁ、もうどうすっか…これ…」 「フェルト様ー!!!どちらにいらっしゃいますかーっ!!?」 「!!あいつら…っ」 「別の部隊がまだいたのか…!!」 “ギャオオオオオオォォォンッ!!!” 「うわっ!!!ひあ…っど…ドラゴン…!!」 「馬鹿がッ!!避けろ!!!」 「っ────!!!」 「っ……げほっ…が……あー……くそ…」 「──なん、だ?」 「………胸に穴が開いただろうが…この馬鹿トカゲめ…っ」 「何なんだ、貴様」 「いくら“不死”だってなぁ、痛いもんは痛いんだよ!!!」 “ギャアアアオオオオオォォォンッ!!!” 「……おかげで秘密がバレたじゃないか」 不死、 ただし、不完全な。  
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