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曲がりにも四神の一つ、朱雀である非常食は一日の最後に火に当たる…てか炎の中にいることで生命力が保たれるらしい。
要は回復させたけりゃ火に突っ込めばいいらしい。
便利だな。
その間、沙依は暇なので障子を開けて縁側に出る。
見つめる先には桜の花
沙依の大好きな花だ。
縁側に腰を下ろし、結っていた髪紐をほどく。サラサラと黒色の髪が風になびいていた。
…誰もいないし、いっか。
-「紡げ、我封解く真の姿なり」-
ザァッ。
漆黒の髪は白銀色に変わり、焦げ茶色の瞳は金色に輝く。
そして、ゆっくり息を吸い込み…
歌を紡ぎ出した。
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