2 沙依の笑顔

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薄い色 少しずつ染まって そっと紡がれてゆく ただあるだけで癒す傍ら 邪念に扱い それゆえ泪に 願い託して 咲き誇れ もしも 吹雪く花弁にも 役目があるというならば それを私は与えよう 儚き白き光となりなさいと 私は願おう この地に住まう者たちに 今この時 この一時 安らぎという名の癒しを与えることを 紡がせてあなたのために 歌わせてわたしのために ここに紡ごう、癒しの謌 「…ん?歌…誰が歌ってやがるんだ…ま、いいか」 「…心地のよい歌声ですね…安眠出来そうです」 「何故だろうか…心が癒されてゆくようだ…不思議だな」 「キミは一体どれくらい秘密を持ってるのかな?…沙依」 その夜、屯所内の桜が一斉に咲き誇りその下を白銀の少女が舞っていたことを知るものはいない。 次の日
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