0 願い事

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沙依の驚きをこの朱い鳥は無視した。 「時に逆らわん、我が名は四神、朱雀-スザク-、この者と共に、"時渡り"すること、ここに願う…」 急に視界が歪む。 沙依がこの瞬間、思ったこと。 …こいつ、大層な名前なんだなぁ…似合わん。 *** 「おーい!!目を開けんか!!」 五月蝿い鳥の声に軽くキレた沙依は、 「…黙れ、非常食」(ボソッ) 「!!?」 朱い鳥…朱雀が沈黙。 「…おぬし、な、な、なんてことを!!ワシは神じゃぞ!?エライぞ!?罰当たりじゃこの不…」 不埒者!!と言いたかったのだが、 ムギュ。 沙依は無言で非常食を握りしめた。 「ふぎゃあー!!」 非常食の絶叫が響き渡る。
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