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沙依の驚きをこの朱い鳥は無視した。
「時に逆らわん、我が名は四神、朱雀-スザク-、この者と共に、"時渡り"すること、ここに願う…」
急に視界が歪む。
沙依がこの瞬間、思ったこと。
…こいつ、大層な名前なんだなぁ…似合わん。
***
「おーい!!目を開けんか!!」
五月蝿い鳥の声に軽くキレた沙依は、
「…黙れ、非常食」(ボソッ)
「!!?」
朱い鳥…朱雀が沈黙。
「…おぬし、な、な、なんてことを!!ワシは神じゃぞ!?エライぞ!?罰当たりじゃこの不…」
不埒者!!と言いたかったのだが、
ムギュ。
沙依は無言で非常食を握りしめた。
「ふぎゃあー!!」
非常食の絶叫が響き渡る。
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