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「すまぬ」
神、沙依に負ける。
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「で、非常食、ここどこ?」
「はい、ここは1864年、江戸時代の真っ只中です、はい」
「…私、ここに飛ばしてなんて、願ったっけ?」
「…ありがちな願い事じゃなかったから叶えてあげようかと思って」
「それには"ありがとう"と言おう、で何で1864年?」
「…仲間の絆といえば、新撰組かなーって」
「ほっほぉ。非常食はよほど私に恨みがあって死んでほしいのかな?」
「滅相もございません」
ちなみに、非常食、端からみれば「ピー、ピー」としか聞こえないので完全に沙依が奇異な目で見られている。しかも、なぜか桜の咲く河原。
まぁ、沙依はマイペースな上、他人に無関心なので、気にもしないが。
「平和ボケしてる時代の人間になんて仕打ちするのかな~非常食のくせに」
「あ、その辺は心配要らぬぞ。一応、身体能力なら強化させてもらったからのぅ」
初耳なんだが。
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