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「で、この小太刀は?」
「えっと、それはおまけ。おぬし、護身術知っておろう?ワシの力の一欠で作ったから錆びぬし刃こぼれせぬし、折れぬよ♪さらに焔を纏えるんじぐぼぁー!!」
ぐみゅ。
沙依はとりあえず非常食を握り潰そうとしてみる。
「木造主流に焔はだめだろ」
今も木造主流だがな。
沙依は気付かなかった。
「死体処理には炎はうってつけだと思うよ?」
「まぁ、炭化させれば身元もへったくれもな…!!?」
バッと振り向くといつの間にか笑顔の青年が沙依を見下ろしていた。
「あ、ようやく気付いてくれた♪キミ、かなり鈍い」
笑顔は変わらぬが腰には刀。
見たことのある羽織。
最近二次元に現実逃避したときに見つけた乙ゲーでこんな感じの人いたな。
どーでもいいが沙依は歴史は成績優秀であった。
「…人斬り集団、新撰組」
警戒心丸出しで呟いた。
「うん。正解。さすがに羽織着てたら分かるかな」
…握る力を若干弱めてこの青年に聞こえない声で非常食に聞いてみた。
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