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見事に撃墜、しかし全員撃破に至ってもなおユウは喜びもせずにしかめっつら
ただし、それは4人を無慈悲に地面へ叩き落とした戒めではなく、困難過ぎる次の状況への苛立ち
『ユウ…』
「ああ、'捕捉'された、2人だ…強いぜぇこりゃぁ…」
『初動は遅いくせに、こういうのはきちんとするんですね、管理局って』
「じゃねーと、お役人様なんてやってらんないしね」
ユウが雪風を鞘に戻したと同時に両手両足を縛り上げるようにバインドが発生
きっちりとメイヴの鞘までバインドされており、ユウは若干感心していた
そして現れる2人の魔導士、片方は白いバリアジャケットに金色のデバイス、もう片方は黒いバリアジャケットに黒いデバイス
メイヴからVRサイトへの情報開示、二人ともSランク以上と表示されていた
抵抗すればリアルに骨が折れてしまうだろう
「管理局、執務官、フェイト・T・ハラオウンです、銀行強盗の罪で拘束させていただきます」
「俺は強盗してねぇよ」
「話は局の方で聞かせてもらう」
てめぇの言う事なんか聞く気ねーんだよ、といった態度、フェイトと名乗った女性はよほどユウが怪しく見えるようだ
それもそのはず
『ユウユウ、すいません』
「あ、何だよ、薮から棒だしね」
不意にユウが後ろを向くと鞘にはデカイ袋が吊り下がり、結んだ部分から紙幣がチラチラと見えていた
完璧に銀行強盗達の袋であり、中に入っているのはまごう事なき金であろう
「メイヴ」
『ごめーん、食費がヤバかったから』
「何やらかしてんだよバッカやろぉおおおおッッ!!!!!!!!」
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