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その途端、バインドが弾け、辺りに光りが散らばった
そして、ユウの左隣には褐色銀髪の美女が座り込んでいる
そう、メイヴである
「ユウ、どうする、これで前科持ちじゃない?魔導ランク取り上げられるんじゃないかな?」
「前科持ちが決まったわけじゃねーよ、つーか魔導ランク取り上げられてもCランク程度ならどうでもいいしね」
何とかなんだろ、とユウは目を閉じ、寝る態勢に移行する
メイヴは何かしらユウが構ってくれるから待機状態にしたものと思っていたため、ほんの少しブスッとした顔になった
654年間もデバイスをやっていた者の顔ではない
まあ、654年も生きているババアの態度ではないのだ
とメイヴはユウが寝たものと思い込んでいるが、実際の所、目を閉じたまま思考していただけ
ユウは考えていたのだ
このえらく強引な逮捕、バインドをしているとはいえ、どんな魔法を使うかも知れたものではないのに檻の中に入れる
事実、バインドは既に破っている
そして、そこら辺の警察署の留置場に入れれば良いものを
管理局の地上本部に収檻した
何かしら意図があっての事なのか、それともただの考え過ぎなのか
杞憂であってほしい、とユウは願ったが
悪い予感は何かしら結果を呼び寄せるものだ
悪いことか良いことかは本人が決めることだが
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