テラー/誰かの思い

8/10
前へ
/32ページ
次へ
「知っている事が当然と思うのは傲慢な証拠だ、メイヴさん」 「我が驕っていると?よう言うたわ、貴殿のように私に食ってかかるのはユウ以来よ、して、名は?」 「KH、とだけ言っておきましょう、私が此処に居ると少しばかり'厄介'なんでね」 「食えぬ男よ、ユウの2番目に良い男よのぅ」 「それは身にあまる光栄だ、メイヴさん」 「そうよ身にあまれ、黒幕」 凄惨な笑みをこぼすメイヴ、自分がこの世で1番偉いと思い込んでいる人間の笑顔 見慣れたが、ユウにとってその笑顔は最初の頃のメイヴに戻ったようだと、思わせるに十分だった そして、此処に居ると'厄介'な男、大方、管理局本部の人間だろう わかりやすいヒント、わざとこぼしたのか… 「で、その事件てのは何だ、気になるしね」 「ロストロギア、『ラーマヤマ』が先日発掘された、と同時に発掘現場が襲撃されてね」 「ラーマヤマ?聞いた事があるな、メイヴわかるか?」 「管理外世界の地球なる所の神話と聞いた事があるのぉ、詳しくは知らんよ」 「同名だが、全く違う物だよ、ロストロギア『ラーマヤマ』はアカシックレコードに接続出来る唯一の遺産だ」 「神の記憶(アカシックレコード)、この世全ての記録が眠る場所、過去、現在、'未来'が」
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

78人が本棚に入れています
本棚に追加