78人が本棚に入れています
本棚に追加
「奪われた為に少ししか調査できなかったが、『ラーマヤマ』はアカシックレコードに記憶されている'全ての兵器'をこの基底現実にダウンロード出来る代物だ」
「特一級の危険物だしね、ヤバいんじゃないか?」
「それがラーマヤマ自体が未だ完全ではなくてね、せいぜいダウンロード出来てデバイス程度さ」
疑問に感じたのか、メイヴは怪訝そうに男に聞く
「少ししか調査してない割にはよく分かるのぉ」
「知り合いに未来予知が出来る奴が居るのでね、事の概要ぐらいは理解してるのさ」
未来予知、確か古代ベルカの遺伝的能力だったような気がするが
えらく特殊な方々と面識が有るものだ、とユウは感心していた
メイヴは未だに怪訝そうだが
「しかし、'完全'な状態のラーマヤマは全てをダウンロード出来る、危うく世界を滅亡させかねない代物がポンポン出されてしまう」
「だからといって、ユウを使う意図が知れぬのぉ?」
「たくさん人が死ぬ」
男はたった一言呟いた、シンプルな言葉であり、一番ユウの心に響いていた
身近に死を感じていたユウにとっては'正し過ぎる'言葉に心が動いた
怒りの方向に
「たくさん人が死ぬ?それがどうかしたか?顔も知らない奴らが死んで、あんたは守れなかったと悲しむのか?だったらとんだ人格者だな」
最初のコメントを投稿しよう!