エース/有名人

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中には怒り狂った男を馬鹿にした目で見ている奴らもいる メイヴもそういう事をわかっているらしく、男を見据えるが、それは怒りではなく謝罪の眼差しだった しかし、男がそれを理解出来る精神状態ではなく、メイヴの目線にすら怒りを覚え 「何見てんだ!!この野郎が!喧嘩売ってんのか?!!あぁ?!!」 「主が怒る理由は解る、しかしユウには当たらんでくれんかの、選ばれたのはユウのせいではないからの」 「何かしなけりゃてめぇらみてぇな奴らが第6課に選ばれるんだよ?!!」 「ユウも我も何もしておらんよ、何度も言わすでない、選ばれたのはユウのせいではない、主が選ばれなかったのもな」 「この……ッッ!!」 男は拳を振り上げる、メイヴは振り上げるタイミングを計っていたのか、男の懐に入り込み、拳を止める そのおかげで抱えられていたユウはぶっ倒れたが メイヴは周りの人間に聞こえぬよう、男の耳元で囁く 「もう止めろ、主が此処で怒り狂ったところで、それほど強くもない連中から笑われるだけぞ」 「あぁ?!!それで俺の気持ちが…!!」 「おさまるわけないのは解る、我がユウだってそれぐらい理解している、それで提案じゃ、最終日の模擬戦で決着つけぬか?」 「模擬戦だぁ?」 「そうよ、模擬戦よ、しかも最終日は執務管達が見学に来るらしいぞ、そこで力を見せれば良かろう」 男はその言葉に同意したのか、拳を引き、メイヴと言葉も交わさず去った 息を吐き、メイヴはユウを抱え上げる、緊張したのだ、男の魔導ランクはかなり高く、本当なら6課に入ってもおかしくないレベルだからだ 「悪いのぉユウ、あぁするしかなかったのだが…」 ホントに悪そうにメイヴはユウに謝った 「良いしね、しゃーねーよ、ああいう熱血一点張りはああするしかないしね」 それを聞き、メイヴは微笑み、ユウの頭を撫でる 「ユウはああいう熱血漢が気に入っておるのだろう?」 「俺には無いからな、熱血的な所が、無いものねだりさ」 そう言いながらも、ユウはどことなく楽しそうに明日の模擬戦を考えていた
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