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壮大な前口上、一般人なら首を傾げかねないが、今ので男の雰囲気がガラリと変わる
怒り狂った男から凄まじい強さを放つ漢へ
だったらこちらもと、ユウとメイヴは気合いを入れる
「行くぜ、メイヴ!!ベルクロスを最初から戦闘出力まで上げろ!!」
「ハッハァ!!うぬら覚悟せよ!!ユウが本気になりよったからなぁ!!!!」
メイヴが消え、雪風の鞘に過剰な装甲、'先日の事件'には装着されていなかった右腕のハードシェルと両脚の保護装甲が展開される
メイヴの補助で雪風が鞘ごと前に迫り出す、ユウは柄を握り締め、抜き放つ
「俺はユウ、ユウ・アリサカ、死を望む不死の化け物だ」
『我が名はメイヴ、化け物の伴侶であり、妖精の女帝、うぬらの首、貰うぞえ?』
圧倒的な悪意と殺意の奔流、一般的、ラッセル達を笑っていた者達ならばすぐに泣いて逃げ出すレベル
だが、漢は、ラッセル・グレーデンは一歩も引かずに真正面からユウ達を睨むばかりだった
『スセリ、奴は魔か?』
『いえ、彼等は魔ではない、悪鬼羅刹の類い』
『ならば、全力で戦うに値する、此処に居る連中は弱すぎた』
ラッセルは大剣長い柄の先、装飾された紐を引っ張る、同時に柄から薬莢が排出される
カートリッジシステム、術者の魔力を底上げする機能だが、スセリに内蔵されているのは違い
『第5禁約解除、『地走り』使用可能』
禁約と呼ばれる力のストッパーを外す為の物、強すぎる力を封じていた鍵を外す行為
「駆け抜けろ!!地走り!!」
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