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凄まじい速度で突き出される大剣、同時にその切っ先から衝撃波が発射
地走り、その名の通り、衝撃波は地上すれすれを進み、地面を破壊する
『メイヴ、弾け』
『良かろう!!』
真正面からの対峙、左肩に装着されているメイヴが作動する
フレキシブルアームにより鞘が前へ、払いのける動作で衝撃波を弾く
「良い威力だ、ラッセル」
弾かれた衝撃波はいくつものビルを薙ぎ倒し、模擬戦場の外周に張られた防護結界すら貫き、戦場を囲む緩衝剤がわりの湖を吹き飛ばす
その現状を目の当たりにした、見学者達は息を呑む
この戦いが終わった後、誰が相手にするんだ?と心配している者も居た
が、当の本人達は一切気にせずに戦闘を続行し、戦場を粉砕していく
今度はこちらの番だとばかりにユウが飛び出していく、蹴った地面はクレーターになり一部の瓦礫がビルに直撃し倒壊させる
その分のスピードは出ているのか、700m近くあった距離は一瞬で無くなる
抜き放たれた雪風は鈍い光を放ち、ラッセル達に襲い掛かる
「受けるぞ、スセリ!!」
『ダメ!!回避して』
スセリの警告にラッセルはギリギリで反応、上半身を反らすスウェーバックにより切っ先を回避する
その判断は正解であり、それを一瞬で見抜き回避した二人が一流なのは確実
雪風が振るわれた方向側のビルがいくつも吹き飛ぶ、魔力による助力など一切無い'ただの剣圧'でだ
「反応も良いぜ、やり甲斐がある」
「馬鹿力めが!!」
吹き飛ばされたビルは木の葉のように舞い上がり、湖に着水し水柱をあげる
既にヤバいと感じた見学者達は避難を始める始末であった
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