0人が本棚に入れています
本棚に追加
そして少しだけ落ち着いた真っ黒な少年はふとリムの言った言葉を思い出した。
「ねぇさっきキミは俺のことを天使って言った?」
そして疑問に思ったこんなに醜い自分をみてリムは“天使”といったことに…
「キミじゃなくてリムって呼んでほしいな……うん天使といったよ可愛い天使ってね」
リムは頬に触れたまま優しく囁いた。そして愛おしくてたまらないっといったように目を細めた。
「なんで…キミは…リムは…俺が天使だってわかったの?」
躊躇いながらもリムの名を呼ぶと問うた。
リムは少し考えてから思い出すように天井を見上げた。
「そうだね…どうしても知りたい?」
もう一度真っ黒な少年の頬を撫でるとそのまま髪の毛に手を滑らせた。
「うん…教えてほしい……」
ほとんど消えてしまいそうな震える小さな声でそう答えた。
そしてかろうじて動かせる首をリムの方へ向けた
「わかった…ただしそれはキミの中にある恐怖も思い出してしまうのだよいいの?」
リムは念を押すように尋ねた。
そして真っ黒な少年の意思が変わらないのを見て静かにポツポツと気を使いながら話し始めた。
最初のコメントを投稿しよう!