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「ううー助けて柳くーん。」
「あ、じゃあ普通に割り勘でいいんじゃないかな?」
「いーや待てジミー柳。この平和主義者め。
さあ楓たん、今月の収入発表するんや!」
「はーい!25万でーす!」
「ほらな、25万やぞ!
って25万んー!!?
あれ、いつもよりさらに5万ほど増えちゃいませんか!?」
「今月はクリスマスでなにかとイベント多かったから臨時収入!
椿きゅんよりも20万多く稼いじゃった!」
「じゃあそのパンパンに膨れ上がった財布でおれらにドーナツ(?)を奢れーい!」
「ありがと、楓ちゃん。」
「いやあー!自分で首締めちゃったー!」
そして、今度楓のおごりでドーナツを食べに行くことが決まった。
さて、
ここで唐突なカミングアウトで申し訳ないんだけど、僕は桜のことが好きだ。
最初に会ったときに一目惚れをした僕は、時間が経つに連れてどんどん好きな気持ちを大きくしていった。
いまや夢に出てくるだけでなく、
『桜』という単語に敏感に反応し、
同じ髪型(ストレートのセミショート)の人の後ろ姿を見かけただけでドキドキし、
朝、鏡に映った自分の顔さえも寝ぼけて桜と見間違えるほどだ。
そして根性なしの僕は告白するタイミングを逃し続け、ズルズルと自分の気持ちを伝えられないまま、12月末の今に至ってしまったというわけだ。
だけど、今日こそは。
今日こそは告白してやる、と僕は決めていた。
最高のクリスマスにしてやる!
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