1398人が本棚に入れています
本棚に追加
/183ページ
唯一の安らぎを無くしたウチは、この日からドンドン無口になって行った。
話し掛けられても、返事はするものの、目も合わせず一言二言返事。
会話中も
"知ってるんやろ?"
"この人は笑ってるけど、心の中では何を思って話し掛けてる?"
"汚い奴だと思ってる?"
ただひたすらネガティブに人の目を気にし続ける日々。
真由美が毎日心配してウチの元に来てくれる。
優しさは身にしみてるし、真由美にはそんな事思わへんし、いつも感謝してる。
それやのに…真由美さえも避けるウチ。
……誰とも話したくない。
周りの目ばっかり気にしすぎて、怖くて怖くて話す余裕がない。
真由美と話してても、周りから視線を感じる。
実際は見てるかなんか分からんのに、横目にボヤける周りの顔が映れば
"また見られてる……"
そのたびに机に顔を伏せた。
教室から逃げ出し、何処か一人になる場所を探した。
自分の殻にこもり、完全に根暗状態になった。
.
最初のコメントを投稿しよう!