7.

9/17
1398人が本棚に入れています
本棚に追加
/183ページ
唯一の安らぎを無くしたウチは、この日からドンドン無口になって行った。 話し掛けられても、返事はするものの、目も合わせず一言二言返事。 会話中も "知ってるんやろ?" "この人は笑ってるけど、心の中では何を思って話し掛けてる?" "汚い奴だと思ってる?" ただひたすらネガティブに人の目を気にし続ける日々。 真由美が毎日心配してウチの元に来てくれる。 優しさは身にしみてるし、真由美にはそんな事思わへんし、いつも感謝してる。 それやのに…真由美さえも避けるウチ。 ……誰とも話したくない。 周りの目ばっかり気にしすぎて、怖くて怖くて話す余裕がない。 真由美と話してても、周りから視線を感じる。 実際は見てるかなんか分からんのに、横目にボヤける周りの顔が映れば "また見られてる……" そのたびに机に顔を伏せた。 教室から逃げ出し、何処か一人になる場所を探した。 自分の殻にこもり、完全に根暗状態になった。 .
/183ページ

最初のコメントを投稿しよう!