はじまり

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はじまり

―――――5月 季節外れの転校生が来るらしい 普通4月でしょ そんなことを考えながら立ち入り禁止の屋上をの鍵を開けた 「はぁ……」 大きくため息を吐いて空を見上げた ジャリっと地面に靴がすれる音がして入り口を見ようと振り返った 「なぁ、陽茉莉…」 宮下 陽茉莉ーミヤシタ ヒマリ それがあたしの名前 あたしの名前を呼ぶ男 幼なじみの西川 翔ーニシカワ ショウ 「お前さ、高2にもなって授業さぼるなよ」 お母さんみたいに言う翔 「……眠いの……」 だるそうに答えるとふわっと後ろから抱きついてきた 「ふざけ「ふざけてなんかねぇよ」 あたしの言葉を遮る翔 「………戻る」 翔の腕を振りほどいて屋上を出た 翔はバカだから、すぐにあたしに抱きつく 昔からずっとそう 「ばかばかしい」 ドン! 教室に戻る途中翔がバカなのを考えてたら誰かにぶつかってしまった 「…いて、あっすんません」 誰だろ?こんな人居たっけ?すごくかっこいい… ――――――――――――――
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