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ほとんどの住民が眠っていて、街が灯を無くしている時間。
"ソレ"は煙をまといながら隕石のように落ちてきた。
そして墜落した瞬間には、その街に大きな音と揺れと損害をもたらした。
数分後、街は灯と騒音を取り戻した。
そして墜落した場所に街の半数以上の住民とサイレンを積んだ車が集まっていた。
"ソレ"が墜落した半径1km内に建っていた家は跡形も無くなっていた。
奇跡的に死者は0。
この事件を聞くと最初は「おかしな人間が狙ってやった」と誰もが考えるが、現場に落ちている"それ"を見るとその考えは根本から間違っていると思い知らされる。
なぜなら"ソレ"は地球ではまだ確認されていない形だからである。
ちょうど小さい子供が書く手が何本もついていて尾が生えている現実にいたら第一に殺されそうな生き物のような感じだ。
しかし"ソレ"は生き物のように動いたりはせず、大きさは30cmくらいで殺そうとは思えないものだった。
誰もが様子をみることしか出来ずにいると、一人の高校生が"ソレ"に近づいていった。
数人がとめようと声をかけていたがその少年には届いていなかった。
そして少年は"ソレ"の横に屈みこむとそっと両腕を"ソレ"にのばし始めたのだった。
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