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少年はある事件を境に、一人暮らしをしている。名前は星田或久(ほしだあるく)。
家は小さな1軒屋で、生活に必要なものはある程度揃っている。
或久はバターのぬられたパンと牛乳を腹に納め、学校に行く準備を始めていた。
準備を数十分で終えると、寝癖を直すために部屋にある鏡に向かった。
その時だった。部屋に入ろうとした或久は、あの生き物を眼でとらえたのだ。
「ヴゥ゙~…」
その生き物は倒れた木製のクローゼットを食べている。
或久はその生き物に背後から近付いていき、少しの間をとると覆いかぶさるように押さえ付けた。
「ヴ?!ヴアゥーッ」
「おい!暴れるな!!止まってくれたら何もしないから!」
「ヴゥ゙ゥ゙…ゥ゙ワウッ!!!」
「ッ!!?いって…!」
或久は思わず声を上げた。"ソレ"が或久の腕をひっかいたからだ。
怯んだ或久を見て、"ソレ"は部屋からでていった。
しかし途中で棚に頭をぶつけ、ゆかに倒れた。更にぶつかった棚から何かが落ち、"ソレ"の口に入っていった。
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