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では、この事を踏まえた上で料理の話に移りたいと思う。
ルスランの魚介に対し肉料理のネクロスと言った所であろうか。
元々が気候的に寒冷地のため、シチューやスープなどの温かい料理や、濃厚な味付けの物が多い。
またワインも味の重要なポイントになっている。
例えば、豚スペアリブを使ったオーブン焼き。屋台で手軽に買える物だが、漬けダレにワインを使用する事で本格的な味に仕上がっている。
王都にある老舗レストラン「オーブ・ミラ・フェンリル」のビーフシチューと鶏肉のブレゼーは王室の香り漂う一品。
初代は宮廷の厨房で腕を磨き、独立の際は当時の国王自ら出店許可を与えた程の人物だと言う。
そしてその誇りは現代にも受け継がれ、今や国内外に関係なく、美食家垂涎の店である。
もちろんワインとの相性が良いのは言うまでも無い。
庶民的な所では「黒鴉楼」の小籠包、「桜花亭」のロールキャベツ も人気が高い。
この小籠包の特徴は、箸を入れた瞬間、飛び出すアツアツのスープ!!
これは中の餡に牛や豚の旨味をゼラチンで固めた物を入れ、蒸し焼きの熱で溶ける仕組みである。
ヤケドしない様レンゲか小皿に取り、スープを少し出してから食べるのが基本なのだか…、
判っていても一口で食べようとする者が後を絶たない危険な料理でもある。
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